溶射豆知識「溶射塾」

はじまっている未来

環境、福祉、情報、エネルギー……
未来領域でもセラミックコーティング

地球環境を守るための資源循環型社会…「もったいない」という日本語が、世界的に認知されはじめたように、使用後の製品・部品のリサイクルは、今や知らぬふりはできない企業責任。磨耗した機械部品を甦らせる「溶射」は、ますます重要な技術となってきました。

とりわけ、セラミックスを溶射材料とする表面改質法は、保護性能に加えて、絶縁性・電導性・センサー性など、「常識破りの機能性能」が発見・創造されて、超電導・宇宙など未来領域でも不可欠な技術になっています。

宇宙空間で

宇宙空間
人工衛星:
宇宙空間では輻射によってしか排熱できません。そこで、通信衛星などの搭載機器をオーバーヒートから守るためにセラミックコーティング。機器表面を電磁波の輻射体に変えることができます。
ロケット:
わが国のロケット開発をサポートしたブースターノズルのセラミックコーティング。ローカイド溶射は気孔率が高く、熱衝撃を緩和し驚異的な耐熱性能を生み出しました。最近では人工衛星の姿勢制御用イオンエンジンの絶縁などにも取り組んでいます。

海洋開発で

海洋
深海探査艇:
海洋科学技術センターによる深海探査艇”しんかい2000″のプランジャーポンプ。最大潜行深度2000mという極限状態のなか、恐るべき水圧に逆らって摺動する装置を守ったのがセラミックコーティング。500回を超える潜水記録を打ち立てました。

次世代エネルギー分野で

次世代エネルギー分野
燃料電池:
水の電気分解プロセスの裏返しである燃料電池。水素イオンと酸素イオンの移動性確保が、発電効率アップの決め手です。第3世代の燃料電池とよばれる、固体電解質型燃料電池では、セラミックスであるジルコニアを溶射した発電素子が使われています。
MHD発電計画:
プラズマ状態になった高温ガス流体を、磁場のなかに流して発電するナショナルプロジェクト。”プラズマの通り道”に求められた、耐熱性・耐食性・絶縁性をクリアしたのがNCIの技術。銅母材にセラミックコーティングして耐絶縁壁(ペグウォール)を形成。1000KW級発電装置で430時間連続の運転試験に耐えました。

学術研究分野で

学術研究分野
加速器:
筑波学園都市の巨大な電子・陽子衝突型加速器『トリスタン』。この世界的なビッグプロジェクトでもNCIのセラミック溶射が活躍。高度な信頼性を持つ絶縁材料を提供しています。
高温超電導:
リニアモーターで代表される高温超電導では、セラミックス素材が主役。NCIが取り組んだ基礎研究では、すでに90°K(絶対温度)レベルの超伝導素材を溶射でつくりあげました。

エレクトロニクス分野で

エレクトロニクス分野
半導体製造装置:
ナノテクノロジーの集約ともいえる半導体製造では、単原子や分子レベルの不純物さえも許されません。強烈なプラズマエネルギーを使うエッチングでは、製造装置そのもの金属原子が剥離された状態になって不純物化してしまいます。そこで、腐食に強く絶縁体であるセラミックスを装置自体にコーティング。あってはならない汚染を防ぎます。

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